重陽の節句  ~菊は食べるもの!?~ 2013.09.08

9日は重陽の節句ですね。

古代中国の陰陽思想では、奇数が『陽』の数で、『陽』が重なる事は吉祥とされています。

一方、菊は「翁草〔おきなくさ〕」「千代見草〔ちよみくさ〕」「齢草〔よわいくさ〕」と
言われ、邪気を祓い長生きする効能があると信じられていました。

中国の影響を受けて『陽』と『菊』を重ねあわせ、日本では、8日の夜に菊に綿を
かぶせ、9日に露で湿ったその綿で体を拭いて長寿を祈っていました。

また、菊に関する歌合わせや菊を鑑賞する宴が催されていたそうです。

 

さて、菊といえば天皇家の家紋です。
鎌倉時代の初め、後鳥羽上皇が菊紋を取り入れたことから始まりました。

以来、『菊』は日本にとって特別な花であり続けています。

日本の工芸菊は世界でも評価が高く、特にフローリスツ・フラワー(園芸愛好家)の中では絶大な人気を誇っています。

この『菊』ですが、いわゆる花ではあるのですが
見る楽しみ以外に『食』としての楽しみもありますよね。

 食用の菊は、観賞用に比べて苦味が少なく、茹でてお浸しにしたり酢の物や
和え物、天麩羅や吸い物と幅広く楽しまれています。

刺身のつまなどに添えられる小菊は、愛知県がダントツの生産地ですが、
花そのものを食べる菊は、山形県が1位で全体の6割をしめています。

品質では、何と言っても阿房宮。
青森県八戸市の特産で、小輪の八重咲きをしたこの菊は、花に厚みがあり独特のコクのある甘さが魅力です。
実際、海外での評価も高くヨーロッパの三ツ星レストランでも利用されています。

この食用菊の収穫時期は9月から11月で、ちょうど今からが旬!

菊が食用とされてきた理由としては、薬膳としての効能が中国では重用されてきた歴史が物語っています。

 

古来、薬草とされてきた菊には、

解熱・解毒作用
消炎作用
頭痛の緩和
肝機能の向上
かすみ目・目のかゆみの緩和
血圧の降下作用

特に晩夏から秋にかけては、夏の暑さで体内にたまった余分な熱が原因で、
のどの粘膜が炎症を起こしやくなる季節です。

中国では、この時期に菊の花のお茶を飲むのがよいとされていますが、これは
余熱によるのどの痛みや咳を抑えるのに効果的だからです。

 

中国や韓国では、食=医 いわゆる医食同源が成立していて
日常の食生活の中に、健康というものが身近にあったのですね。

月を眺めながら、菊酒を楽しむのもよし、休日の午後の菊茶を楽しむのもオツな
ものです。

どうぞ皆様、夏の疲れがでませんように!

 

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