ある程度大きな企業になると、
それぞれ部門があり、部門ごとの責任者がいます。
マネージャーであったり、課長であったり部長だったり、
役職名はそれぞれでしょう。
コンサルティングをしていると、様々な役職の方とお話しをしますが、
仕事について相談を受ける際、「?」と思うことがあります。
先ほどの役職ですが、上の役職がえらいというわけではなく、
それぞれの役職には「役割」があるのですが・・・
この役割が理解されていることが
意外に少ないように感じます。
その典型的な例があります。
こういったセリフを聞いたこと、言ったことはありませんか?
「サラリーマンは実践経験から営業テクニックを学ぶんだ!」
「オン・ザ・ジョブトレーニングが大事なんだ。」
「仕事を人一倍一生懸命して経験を積むのが一番なんだ」
一部の正しさはありますが、部課長クラス、マネージャークラスが
真剣にこれらを正しいと思っているなら、事の是非は別にして
間違いなく出世コースからは外れるでしょうし、彼等の部下は
少し可哀想ですね。
ところで国内外を問わず、一つの基準として
学歴が重んじられるのは何故だと思いますか?
勉強が出来て頭が良いから・・!
そう思われる方もいるでしょうし、実際それらを基準に
採用を行っている会社もあります。
ですが、一番のポイントは
頭の良さというのは、勉強の要領が良いことです。
膨大な仕事量の中で、合間をみて要領よく学び、その知識を
仕事に活かせる人間が、成果をあげることが出来る!ということです。
もちろん学歴では推し量れないものはありますが、
初対面で判断する場合は、どうしても学歴は一つの基準になってしまいます。
入試や資格試験に挑戦する場合、どんな人でも少なからず
試験勉強はするでしょう。
仕事はそういった、本番の試験に他ならないのです。
ただ要領が悪くても、仕事を学び成果を出して学歴をひっくり返すことはできます。
要は、結果を出すべき努力方法を理解して、実践できる人が勝ち残ることができるのです。
そして問題に戻りますが、役割を理解していない・・・
特に部長クラスに見えるケースですが、部署内の決算が見えていないことが揚げられます。
売上げの目標はあっても、その利益や中身まで理解しているかどうか?
小さな企業の経営者にも見られますが、数値を見ているようで
見えていないケースがとても多いのです。
そして、こういった上司は部下の評価を行う時
目に見える例えば売上げ数値だけで、評価を行ったりしてしまうのです。
契約件数やノルマ達成は一つの目安ですが、利益がなければ意味がありません。
営業テクニックやノウハウは大切ですが、
担当部署の決算書さえ作ることが出来ないリーダーは
ほぼ出世コースからは外れます。
ポイントは、部署の総資産利益率。
これが会社全体の総資産利益率を超えていれば、会社自体が
その部署に力をいれてくれるでしょうし、利益率が低ければ
場合によっては真っ先にリストラの対象にもなってしまうのです。
(※部署単位では 営業利益÷資産合計の営業利益率でOK)
実際、仕事の出来る人は自分なりに部署の決算書を作ることが
出来ています。結果、するべき課題が明確に見えているのです。
競争に勝ち残ること、それは役割を全うすることでもあるのです。
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