税理士は何の専門家なのか? アウトソーシングは見極めが肝心。 | 株式会社然|食の専門コンサルティング
税理士は何の専門家なのか? アウトソーシングは見極めが肝心。 2017.08.21

クライアントの皆さんと色々話をする中で、
経営の話になった際、ほとんどの方が「お金の事は税理士に任せています。」と、答えられます。

 

経営において、財務状況を把握しどのように事業計画を立てるか!ということは、
経営者もしくは経営を理解している人にしか判断はできません。

この点でいうと、税理士は確かに顧問契約などをしている場合、
毎月、試算表をベースに話をすることになるので、一見、お金の事に詳しい!と思われるかもしれません。

ですが、税理士はあくまでも「税金の専門家」であって、
経営の専門家ではありません。 すなわち、財務の専門家ではないのです。

もちろん、財務の事にも知識、経験のある税理士の方はいらっしゃいますが、
全体の割合でみるならば、ほんの極わずかでしかありません。

実際、クライアントの中にも顧問税理士に任せている、と言いながら、
税務署への申告作業を前提に作業を行っており、財務を全く無視しているケースは圧倒的に多いのです。

よくある間違いは、彼らが専門とする『会計』は過去の取引を整理把握するものであり、
経営に関連する『財務』は運営という未来をどのように組み立てるか!というものです。

試算表を見ても、財務については見えません。

また、同じ税理士資格においても、専門はそれぞれ異なります。

というのが税理士試験というのは会計2科目(簿記論・財務諸表論)と法人税法か所得税法の必須3科目のほかに、
相続税法・消費税法または酒税法・国税徴収法・住民税または事業税・固定資産税の中から2科目受かればいいという
制度になっています。

 

 

また、場合によっては博士号または修士号を取得すると試験科目を一部免除されたり、税務署などでの勤務期間に応じて試験科目を一部免除される制度があったりします。

さて皆さんの顧問税理士は、どういう経緯で税理士資格を取得したかご存じでしょうか?
もし酒税法と国税徴収法で合格した税理士だったとしたら、経営や相続税の相談をすることができますか? 

もちろん、試験や資格は形式のものですから、実戦に勝るものはありません。
実際の実務経験が豊富であれば問題ありませんが、資格の内容は多岐に渡っているのです。

私達が経営や運営に関するお手伝いをさせて頂く場合、B/S やP/Lも確認はしますが、
何より重要視するのはキャッシュフロー計算書です。

損益計算書(P/L)だけを見て話しをする経営者、税理士は要注意です。
なぜなら、キャッシュフローを含む現預金は貸借対照表(B/S)であり、将来の運営に向けての計画は
貸借対照表(B/S)ベースになるのです。

・これまで会社がうまく経営されていたのか
・これからうまく会社が経営できそうなのか

という違いでしょうか。

将来を見据えた財務管理はもちろん、決算期の設定など、
経営者が明確に把握管理できていることが望ましいものの、
お金の事に限らず、アウトソーシングするならば、相手が任せるに足る対象なのかをキチンと把握することが大切です。

そういった意味でも、医療に限らず、
経営におけるセカンドオピニオンも大切です。

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