ロジカルシンキングの限界?! | 株式会社然|食の専門コンサルティング
ロジカルシンキングの限界?!  2017.12.04

Which results in too many useless too is produced is what too many useful human beings.

あまりにも多く有用なものが生産され過ぎると役に立たない人間が多くなり過ぎる結果となる。

             カール・マルクス <19世紀ドイツの経済学者・哲学者>

「資本論」で、資本主義の脆弱さや危険を指摘したマルクスの言葉ですが、
18世紀の産業革命以降、どの時代においてもこの現象は実際に起きています。

f(x)=ax^{k}+o(x^{k})\,
冪乗則(べきじょうそく)、いわゆるパレートの法則が代表的な例でしょうか。

IT化においては、これからますます顕著になると言われていますが、
新しい技術が生産されると、それまで役立っていた人が役に立たなくなる・・・という事実は、
中々複雑な思いです。

スマートフォンを含め、デジタルカメラが進化発達することで、
私達素人でもそれなりの写真が撮影できるようになりました。
一方、プロと呼ばれる人達の仕事は、よほどの差別化ができなければ仕事を取れなくなっている事実。
実際、ブライダルの現場においては、プロのカメラマンではなくブライダル会場スタッフや、身内で済ませてしまうケースも増えてきました。

会計ソフトが発達することで、税務署に申告するある程度の税務作業は誰でも出来るようになりました。
結果、単なる税理事務をするだけの税理士や経理事務所は仕事が激減しています。

ある意味、マルクスの予言?!は当たっているといえるでしょう。

実際、人と同じことを他人と同じようにしているだけでは、
IT技術や機械に仕事を取られる時代です。

だからこそ、常に学び進化し続ける必要があるのです。

従来のマーケティングは、日々影響力が弱くなり、スキルやノウハウなど
論理的に体系化されたものだけでは通用しなくなっているのです。

もちろん、基本や型は大事ではありますが、
そこに留まっていては通用しなくなっているということです。

これを、私達社内の間では 『ロジカルなマーケティングの限界』と呼んでいます。

実際、論理的に考えて対応するということは、
ある意味の限界を作っていることでもあると思うのです。

何故なら、どの会社においてもビジネスをロジックで解明したり体系化したり、
誰にとっても参考になる再現性があることを基本に考えています。

ですが、誰もが同じ事を考え、同じ事をすることで、
業種業態は違っても、何かしら似たような企業になってしまうのは明白です。
いきつくところまで行ってしまうと、個性のない会社やお店だらけになってしまうでしょう。

論理的に考えるとすべての答えは、限りなく似通ってしまいます。
だって再現性があるのですから。

再現性のあるマーケティングをするということは、
大量生産による、工業製品のような会社になるということに他なりません。

だからと言って、論理的思考を否定しているわけではないのです。
どんな分野においても、いわゆる型や基本というものは必要だと思いますし、基礎を学ぶという点ではとても便利。

ただ、その上で感覚や感情、定量化できない思考を取り入れなければ、
これからの時代に対応していくことはとても難しいということです。

結局のところ、左脳的思考も右脳的思考も、
バランスよくあることが何よりなのです。

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