仕事と作業の違いに気づけなければ、明るい未来を切り開くことは難しい! その弐 | 株式会社然|食の専門コンサルティング
仕事と作業の違いに気づけなければ、明るい未来を切り開くことは難しい!  その弐 2021.09.01

コンサルティングをしている現場から、こんな話をされました。

「企業では方針の選択や決断は、上司によって大きく左右されます。
組織ですから上司の判断には従う必要がありますが、この上司自体が仕事と作業の違いを認識していない場合はどうすれば良いですか?」

さて営業に役立つスキルや知識は、多ければ多いほど良いと思います。
実際、営業はさまざまなクライアントとコミニケーションを取る事が多く、様々なな提案や企画などの話をする上で、
その業界に関連する最新の知識のみならず、他の業界でのトピックス、さらには多様な話題や雑学も知っている方が対応の幅も広がりますし、役に立つことでしょう。

話題の幅があれば、大抵の場合どんな相手であっても共通の話題があっさりと見つかりやすいのも事実です。
ですから、専門知識の習得はもちろんの事、あらゆる学びは欠かせません。

多くの経営者や役員職の方々とお話しさせて頂く機会も多いのですが、実際、皆さんとても勉強熱心で、
他の人の話をよく聞かれます。

ところが一方では、社会人になって相当の年数がたっているにも関わらず学ぼうとしない、
自分で考えようともしないという人達も少なからずいます。
(※本人は学んでいる、考えているつもりの人が多い)

これは、非常に大きな問題です。

何が問題なのかというと、

自分でモノを深く熟慮できない(考えられない)人が増え、彼らが年月を経て企業の中枢に存在するようになり、
その結果、企業そのものが適切に機能しなくなる!

ということが、何より大きな問題です。



ビジネスにおいて「物事を考える」ことは必要不可欠な事です。
営業の現場であれ、経営陣であれ、多くの場合次のように考えることでしょう。


  1.企画やイベントの結果が、どのような結果なのかを把握する(現状把握)

  2.良い結果が出ているなら、なぜ結果が出ているのかの原因を特定する(成功分析)

  3.良い結果が出ていない場合は、その原因を特定する(失敗分析)

  4.良い結果が出ていないのであれば、その原因を解決するための方法を検討する(解決法の検討)

  5.原因の解決方法がわからなければ、「何が不明の原因なのか?」を知る(解決法の調査)

  6.「わからないこと」を知るためにどうすればいいのか具体的な対処を検討する(解決法の検討)

  7.「わからないこと」がわかったら、再度原因の解決方法を検討し、実行する(解決法の実行)

  8.問題解決の実行計画がどのように機能しているのかを確認して(解決法の評価)、
     上手くいっていなければその原因を特定し(失敗分析)、更なる改善案を検討する(解決法の検討)


こういった取組みは、どんな企業であっても、また企業内の階層が違っていても、考え方そのものは大きく変わらないはずです。
何かが違うとすれば、考えた結果生じる成果の大きさ、役職や結果への責任の大きさ、影響が及ぶ範囲が違うくらいでしょう。

ところが・・・

「考えない人」は、考える事そのものを放棄しています。
調べず、考えず、すぐに他の人に答えを聞きたがる傾向が圧倒的です。


大企業の役員や部長クラスの方でも、
物事を考えず部下に丸投げしたり、社外のコンサルタントや取引している企業に全て任せてしまっているケースが多々あります。

そして周囲が提案した内容から都合の良いことだけを切り取って選択する。
こうなると当然ながら、構成された企画の一部分だけを切り取っても成立する可能性は著しく低くなります。
結果を見据えて過程を構築しているのですから、当然です。

しかしながら、これが企業のみならず行政機関においても、かなり、存在することが問題です。
形式的なチェックや質疑応答はするものの、そのほとんどが体面的なものであったり、本質的に意味がない事が多いのです。

これら考えない人達は多くの場合、「自分自身に自信がない」 為に、他の人の考えや意見を求めるということが多々おこっています。
無論、これら考えない人も、仕事でそれなりに考える瞬間はあるのです。
それは、自分がわかることや出来ることのみ取り組むとき。
考えない人は往々にして、自分が出来ること以外はやらない、やれない傾向があります。

そして考えない人は、自分自身が出来ることだけを数をこなし、表面上多くの作業するのです。
結果としては、時に周囲の人にとって、これら考えない人が、非常に多くの仕事をこなしているように見えるのです。

さらに悪いことに・・・
考えない人は、自分が出来ることしか行っていないので、ミスも少ないという結果になります。
従って・・・ 周囲が「仕事が出来る人」と、勝手に勘違いしてしまうという循環に陥ります。
実は考えていない人なのに。




この勘違いが、考えない人たち本人を
「自分は仕事ができる」→「自分の仕事の仕方や考え方は間違っていない」→「だから自分は正しい」
と思わせてしまい、量産!されているケースが数多くあるのです。
これは、ルーチンワークや前例を基盤にしている、大きな企業や行政機関ほど顕著に見られます。

◆考えない人は
  「責任を取りたくない」という性質

実際に多々起こっていることですが、このように考えない人が、社内で昇進するとどうなるでしょう?

そもそも考えない人は自分が出来ることしかしない傾向があるのですが、
この考えない人の深層心理には「失敗したくない」「責任を取りたくない」という意識が見えます。

この意識は、職位が上がって責任と業務の範囲が広がっても変わりません。
ですから考えない人にとって、わからない難しい問題が起こると、それを他人や部下、社外の取引先などに丸投げして、
あたかも自分に責任がないという状況を作る傾向があるのです。




さて、このような考えない人が昇進して、組織を束ねるリーダーになると、どのようなことが起こると思いますか?

 ●意思決定の多くが保守的で、前例を踏襲した無難な決定になりがち。

 ●新たなチャレンジは、ほぼしなくなる。もしくは丸投げ。

 ●マーケット環境が変わらない限り、大きな失敗はしないけれど成功もない。

 ●市場の変化がない限り、組織としての一定の安寧は得られるが、成長はない。




◆考えない人が組織全体に及ぼす影響

さて考えない人が最終的に決定したことは、当然の事ながら失敗を回避する無難な選択であることが多く、
経営に関する決定権を持つ人であるならば、その影響は組織全体に及びます。

こうなると、どうなるか?
組織が出す結果は悪くはないものの、無意識のうちに組織全体がぬるま湯状態になります。

ぬるま湯に浸りきってしまうと、ビジネス環境の変化など様々なことに気付くことも遅くなり、
ますます鈍化していきます。

さらにさらに!

このような、考えない無難を選択する風潮は社員にも広がり蔓延していくのです。
何故なら多くの場合、自分の仕事の取り組み方として、自分の直属の上司を見ているからです。
上司が人物的にさほど問題なく、懸命に働いているように見えて、結果が悪くなければ、多くの部下はそう思う事でしょう。

部下から見れば「あ、こういうふうに組織をマネジメントすればいいんだ」と見えるのですから、
この、考えない人の取り組み方が部下に浸透していくという状態です。

悪いことに、これで問題が起きない(気づかない)と、なおさらそれが正しいやり方だとして一層強固に浸透いくのです。


現在のビジネス環境の変化の早さは、多くの企業や組織に様々な問題を生じさせています。
事実として企業や組織が、ビジネス環境の変化に対して競合他社よりも後れを取っていたり、新たなビジネスチャンスを見落すなど、多くの問題が起こっています。

つまり、あなたの組織が、あなた自身が「今は何も問題がない」と思っているなら、それ自体が問題なのです。
それは問題を見落としているからです。
どんな組織においても、全く問題がない組織などあり得ません。
少なくとも時計の針は未来を刻み続け、あらゆるものが変化している状況は、あらゆる人や組織にとって違いはありません。

ところが残念なことに、考えない人の組織ではこの事実に気付かないのです。
結果として、ビジネスの環境変化に適応できず、自社の財・サービスが顧客のニーズの変化に適応できず、業績が悪化し始めることになります。

◆考えない人が中枢に増えれば
      組織も企業も衰退する!

考えない人が、企業の中枢に増えれば組織も企業も必ず衰退します。
尚更良くないのは、これらの思考のプロセスが、考えない人自身の自覚なしに進んでしまうことです。

変化は当然の事実として認識し、あらゆる事は改善の対象になると理解すべきです。


生き残る種とは、
   最も強いものではない。 最も知的なものでもない。
       それは、変化に最もよく適応したものである



◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇
住所:兵庫県芦屋市大原町28-7-1

HP:http://www.justice-j.ne.jp/

問合せ時間 08:30~17:30

【発行者】 ジャスティスプランニング

~ジャスティスプランニングは食事業を中心に        
    あらゆる価値を最大化させるコンサルティングを行っています~

株式会社 然
コンサルティング事業部 ジャスティスプランニング

◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇

株式会社然