SECTION 04
管理職への移行 ― 「自分ができる」から「組織ができる」へ
総務職が管理職へ移行するとき、最も多い誤解があります。
それは、経験年数や業務量の多さが、そのまま管理職としての能力を証明するわけではないという点です。
長年、正確に給与計算をしてきた。
契約書を何年もミスなく管理してきた。
もちろん、それ自体は大切な実績です。
しかし管理職に求められるのは、
**「自分が正確にできること」ではなく、「誰が担当しても一定の品質で仕事ができる仕組みをつくること」**です。
一般職では、「自分がどう処理するか」が重要です。
管理職になると、「組織としてどう再現するか」が問われます。
視点も変わります。
-
自分の業務から、部門全体へ
-
事実の報告から、問題提起と改善提案へ
-
今日・今週から、四半期・年度・中期へ
-
与えられた仕組みを使う側から、仕組みを設計する側へ
この転換ができなければ、肩書きだけが管理職になっても、仕事の本質は一般職のままです。

総務管理職に必要な「管制塔機能」
総務の管理職に特に求められるのは、各部門の情報と機能を整理し、会社全体を安全に動かすことです。
営業が採算や契約条件を無視していないか。
人事制度が現場の実態とずれていないか。
経費の使い方に問題はないか。
法令上のリスクが生まれていないか。
こうした問題に気づきながら、何も言わないのであれば、管制塔としての役割を果たしているとは言えません。
管理職としての総務には、時に**「経営者にとって耳の痛い事実を、正確に届ける責任」**があります。
それは対立のためではありません。
会社を守るためです。
経営者に都合のよい情報だけが集まる会社は、表面上は静かでも、内部では判断力を失っていきます。
管理職の仕事とは、問題を隠すことではなく、
問題を早く発見し、仕組みとして解決することなのです。
SECTION 05
経営職への移行 ― 責任の質が変わる
経営職とは、単に役職が上がることではありません。
会社の方向を決め、その結果に責任を負う立場になることです。
総務出身者が経営に参画する場合、大きな強みがあります。
それは、営業、人事、経理、契約、法務、社内制度など、会社の実務を横断的に理解していることです。

一方で、経営者になるためには、それだけでは足りません。
総務では「間違えないこと」が重要ですが、経営ではしばしば、十分な情報が揃わないまま決断しなければなりません。
必要になるのは、例えば次の能力です。
-
PL・BS・CFを理解する財務力
-
不確実な状況で意思決定する力
-
投資する事業と撤退する事業を判断する力
-
人・モノ・カネを配分する力
-
市場や競合を見る戦略思考
-
取締役として法的責任を負う覚悟
特に重要なのは、「現場を知っている」ことと「未来を決められる」ことは別の能力であるという点です。
総務で培った現場感覚は、大きな武器になります。
しかし経営職では、その現場感覚を材料にして、
会社全体の未来を決める視点へと進化させなければなりません。
SECTION 06
組織バランス ― 売上だけを評価しない
会社において営業は極めて重要です。
しかし、だからといって
「売上をつくる人が最も偉い」
という組織になってはいけません。
売上だけを過度に重視すると、組織には様々な歪みが生まれます。
-
利益の出ない取引を続ける
-
コンプライアンスより受注を優先する
-
過度なインセンティブで財務を圧迫する
-
特定顧客や特定営業への依存が高まる
-
ブランドを傷つけても「売れているからよい」と考える
こうした問題を防ぐのに必要なのは、営業担当者への精神論ではありません。
必要なのは、制度・規程・評価基準による構造的な設計です。
例えば、
売上だけでなく利益を見る。
新規獲得だけでなく継続率を見る。
個人実績だけでなく情報共有や組織貢献を見る。
契約条件やコンプライアンスも評価する。
このように、会社が何を価値と考えるのかを制度として明確にすることで、組織の行動は変わります。
そして、この組織全体のバランスを設計し、維持する役割こそ、管制塔としての総務に求められる重要な仕事です。
小さな会社ほど、総務の強さが会社の強さになる
特に中小企業では、この考え方はさらに重要になります。
大企業は、人員の多さである程度の問題を吸収できます。
しかし小さな会社では、一人が休んだだけで業務が止まり、一人の営業に顧客情報が集中し、社長自身が実務に埋没することも珍しくありません。
だからこそ、小さな会社は人の数ではなく、仕組みの質で戦う必要があります。
必要なのは、
-
属人化を減らす
-
顧客・契約・案件情報を一元化する
-
営業後の業務を標準化する
-
経営判断に必要な数字や情報を整理する
-
役割・責任・権限を明文化する
という地道な組織設計です。
小さな会社は、大企業と同じ土俵で、人員や資金の総量を競っても勝ちにくい。
だからこそ、
情報の速さ
判断の速さ
改善の速さ
で勝つ必要があります。
これはランチェスター戦略の考え方にも通じます。
弱者は全面戦争を避け、勝てる領域を選び、限られた資源を集中させる。
そのためには、社内情報が整理され、営業成果が個人の経験で終わらず会社の資産となり、経営者が未来の判断に集中できる状態をつくらなければなりません。
その中心を担うのが、総務です。
SECTION 07
まとめ ― 役職が変われば、問われるものも変わる
一般職・管理職・経営職では、求められる能力が異なります。
一般職
問われるのは、
**「作業の意味を理解し、自分の仕事として改善できるか」**です。
「なぜこの仕事が必要なのか」
「もっと良い方法はないか」
この問いを持ち続けることが成長につながります。
管理職
問われるのは、
「自分が動く」から「組織が動く仕組みをつくる」へ転換できるかです。
そして、問題や不都合な事実を正しく経営に伝えられるか。
ここでは、全体最適の視点と、報告する勇気が必要になります。
経営職
問われるのは、
**「会社の存続と未来に責任を負えるか」**です。

財務、法務、人材、投資、撤退。
最終的には、自分の判断によって会社の方向を決めることになります。
そして、すべての段階に共通して必要なのが、
固定観念に縛られず、問い続ける姿勢です。
「総務とはこういうものだ」
「普通の会社ではこうしている」
「昔からこうだから変えられない」
この言葉が増えた瞬間、人も組織も成長を止めます。
孔子は『論語』で、三十を「而立」、四十を「不惑」と表しました。
しかし年齢を重ねるとは、考えを変えなくなることではありません。
経験を積むほど、むしろ自分の固定観念を疑い、
「どうすればできるのか」
と問い続ける力が重要になります。
総務とは、単なる事務部門ではありません。
人・情報・制度・ルールをつなぎ、会社全体を正常に動かす。
そして小さな会社ほど、その力が企業の強さに直結します。
強い総務が、強い組織をつくる。
これが、私たちが総務を「組織の管制塔」と考える理由です。
◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇
住所:兵庫県芦屋市大原町28-7-1
HP:http://www.justice-j.ne.jp/
問合せ時間 08:30~17:30
【発行者】 ジャスティスプランニング
~ジャスティスプランニングは食事業を中心に
あらゆる価値を最大化させるコンサルティングを行っています~
株式会社 然
コンサルティング事業部 ジャスティスプランニング
ที่อยู่: 28-7-1 โอฮาระมาจิ เมืองอะชิยะ จังหวัดเฮียวโงะ
เว็บไซต์: http://www.justice-j.ne.jp/
เวลาติดต่อสอบถาม: 08:30–17:30
【ผู้ออกเอกสาร】 Justice Planning
~Justice Planning ให้บริการที่ปรึกษาเพื่อเพิ่มคุณค่าสูงสุดในทุกด้าน โดยมีธุรกิจอาหารเป็นศูนย์กลาง~
บริษัท เซ็น จำกัด
ฝ่ายธุรกิจที่ปรึกษา Justice Planning
◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇◆◆◇◇










